あっけない

本当に人の生き死にってのはあっけない。

その人に最初にあったのは中学生の頃、旦那さんはうろ覚えで余り印象はないが
その人の印象は強烈に中学生の心へ刻み込まれ年に数回合うか合わないかの年月を
経て自分で汗水垂らして稼いだお金で店に毎週の様に通う様になるまで１０年近く。

それでもその人は私の事を覚えていてくれた。
”あんた最初にこの店に来た時にはろくにしゃべらへんかったんやで”って。
その人と昔話になると何時も最初はその話で始まる。

そんな人が今日逝ってしまった。

うっすらと微笑んだ様な今にも起き出してきそうな穏やかな表情をしたまま。

公私ともにここ２０年近くいろんなお世話になった。

入院している病院へ見舞いに行くと言っても”来るな”と拒絶していた強靱な精神を持っていた人。

何の因果か数少ないその人の元気な姿を見る最後の人間になってしまった。

その人と最後に交わしたメールは”お誕生日おめでとうございます”、返信は
”おめでとうメールありがとね。クリスマスパーティーの写真退院したら持っていくね”
直ぐにその人の様態悪化、私も風邪をひいてしまいその人の病状悪化を避ける為
見舞いにも行けずに今日という日を迎えました。

悔やまれます。

風邪をひかなければ見舞いに行けたのにと。お互いに最後の約束守れませんでした。

好子ママ有難う。２０年近く楽しく刺激的で私の性格をも変化させる程の付き合いを
してくれて本当に有難う。謹んでご冥福をお祈り致します。